結成宣言

 

 活字表現からデジタル表現へ――、有料媒体から無料媒体へ――。
 回復の兆しが見えつつある日本経済の蚊帳の外、いま出版・情報産業界はまさにコペルニクス的な大転換の激動期に突入しつつあります。その激動の余波は風雲急を告げ、私たち各種メディア制作者に新たな発想と新たな行動を迫っております。

 '90年代をピークに半減した編集関連プロダクション。しかし、まだ暗雲茫々とした群雄(?)割拠の戦国時代が続いております。周囲から漏れ聞こえてくる呻吟の声。日増しに大きくなるその声を自分の声として、プロダクションもフリーランスも、いまこそ業界全体のために豊かな経験を活かし英知を発揮しようではありませんか。そして、結集された力で激動に耐え得る業界のアイデンティティーを、しっかり確立しようではありませんか。
 私たちをとりまく厳しい現在状況からいって、業界活性化のエンジンたる新団体の結成は、焦眉の急を要しております。この時代、従来みられる〈親睦〉で満足するサロン型の団体では機能不全です。時代が要請する新団体は、あくまでもクライアント・読み手のニーズに遵じた高度職能を全面展開するビジネス型の団体でなければなりません。

いま私たちの前に、ひとつのモデルがあります。EU(欧州連合)というモデルです。民族や言葉の壁を乗り越えて1993年に誕生したEU(前身EEC)。加盟国が6カ国から現在では27カ国に。通貨が統合(16カ国)され、加盟各国を代表する大統領も選出され、GDPでアメリカを凌駕して世界経済に大きな影響を与えるまでに成長しております。
 今般、全国7ブロックからプロダクション代表者とフリーランスの計10名が発起人となって、編集関連業界のいわば〈戦国時代〉から〈EU〉への一大飛躍をめざし、新団体を結成する運びになりました。

 私たちは、メディア制作を生業とすることに矜持を持ち、出版・情報産業の新たな価値の創造をめざし、延いては社会有為の団体に成長するよう心身を労する決意です。ここに、一般社団法人「全国メディア制作連盟」の結成を、厳然たる気禀で宣言いたします。

 

 

――2010年7月27日――